せせらぎ -17ページ目

お水の「洗礼」・・・其の参

蹴られたマネージャーがうずくまると、追い討ちをかけるかのように、背中に蹴りが入る。
Aが立ち上がり、マネージャーの前に立ちふさがった。
A:「てめぇ、なんつった?もう一度言ってみろ!」

Aの横から、蹴りを入れ続けるB・・・

密着24時か、コレ?

さすがにBの暴力を見かねた連れの女性が、
「Aさんが話してんだから、お前はひっこんでろよ!」
・・・そのとおりですね、ねぇさん!でも、Bの勢いは止まらない。

A:「(マネージャーに)お前がこの店で一番偉いのかぁ?あぁ?
オーナーよりもお前が上か?違うだろ、コラ?!何でしゃばった真似してんだよ?お客様が金払って気持ちよく飲んでるのに、なんだその態度はぁ!!」


横では、Bが隙あらば蹴りを入れてくる。
B:「こんな店、潰してやるぞ。
明日から営業妨害してやるからな!
てめぇ、さっきの(注意してきた)にぃちゃんと一緒に埋めるぞ!」


今時、ベタですね。とか思っちゃいけないんだろうけど・・・

<中略>

A:「お前、明日、俺んとこに顔出せよ」
そう言って、AはBを引きずって、女性と3人で出て行った。後を追う私たち。営業妨害とかがどうかは知らないけど、これは頭下げて見送っとかないとヤバイだろ・・・

「申し訳ありませんでした・・・」の挨拶に
A:「女の子たちはいいんだよ・・・でも、あのヤロウ・・・!」
・・・帰っていきました。

あ、うちらはいいのね。



ちなみに、騒動に入りそびれた下っ端のCは、一人店内に取り残され、
マネージャーと従業員に、
C:「わかる~?臨機応変てやつだよ。人見て言えって、なぁ?」
と、微妙な説教をたれてました。お前も早く帰れよ。


後で聞いた話によると、Aはこのあたりの繁華街一帯に顔が利く、ヤクザかなんかの偉いさんだったようで・・・オーナーも、そんなの店に上げるなよ・・・バカ親父!

お水の「洗礼」・・・其の弐

続き物です。(其の壱はこっち

ボーイ:「お客様、当店はお触りが禁止ですので・・・」

太ももを触っていた手が止まった。

A:「あー?なんだと?ルカが寒いって言ってるから、暖めてやってんだろ?!コラ

場の空気が、凍った。BとCが青ざめてる。
まずいな・・・これ・・・やばい雰囲気だぞ。頑張ってもギャグにできなさそうだぁ・・・

ボーイに下がるよう、目で促す私。横では、Bが必死にフォローしてる。Bに続けとばかりに、女の子たちは何も無かったかのように、接客を再開。・・・でも、なんかマズイ空気。

とりあえずAの気は逸れたようで、またキャッキャしてるうち、閉店時間が来た。他のお客さんはみんな帰り、この卓だけになった。
いつものように、マネージャーが「本日はお越し頂きありがとうございました」の挨拶と、退店のフリにきた。

A:「何だとこのヤロウ?!
てめぇ、さっさと帰れってのか?!
あぁ!」


やばい、きた・・・


さらに、Aが言った直後、ガッシャーン!
・・・今度は、Bがテーブルを蹴倒し、マネージャーにつかみかかった。

B:「てめぇ、誰に向かって帰れっつってんだよ?!」そして、マネージャーの腹に蹴りが。(しかも革靴で。)


(続く・・・なんちて。すぐ書きます)

呪いかよ・・・

えーっと、昨日は散々だったから、今日は金曜日で稼ぎ時なのにも
かかわらず、お店を休みました。

今、何の気なしに携帯を見たら「未読メール4件」
・・・まさかね。
誰か来るとか言わないよねぇ?!

京都在住のお客さんLからでした。
「今、お店に来てるんだけど・・・(22:30)」

もっと早く、連絡しなさいって!


気まぐれに欠勤したときに限って、なんで来るんだよっ!
どいつもこいつも!普通にイライラするんだよ、そういうの!キー!
先に連絡入れてよ!テレビ見てたよ、クソッ!

まぁ、まめに携帯チェックしてないのは、おいといて。

もう、あ゛ー!あ゛ー!
ムシャクシャするぅぅぅぅぅぅぅ!

究極の営業?!「枕」

「枕」=「枕営業」
お客さんと体の関係を持って
指名を自分につなぎとめること・・・

ちょっとだけ話題にあがったから、「枕」の話を。

実際に水商売に足を踏み入れる
までは、TVとかの影響もあって、
普通のことだと思ってました、「枕」。で、いざ、キャバクラを始めて
みたら・・・いないね、あんまり。

現場の声を聞いてみますと、
「なんで、客にヤラせなきゃならないの?!ヤラせて欲しいなら、100万払って!」な、意見が大多数。

他には、
「ヤらせてもらえるかも?っていうのを餌に、何度も店に呼ぶの」

冷静な意見としては、
「一度ヤらせたら、(満足しちゃって)もう来なくなるだろうしなぁ」
など。


やっぱり枕はありえないのか!と思いきや、「でもね・・・」の続く子が、実はいなくもない。

ケース①
アフター(※1)に行き、ベロンベロンに酔っ払って、気がついたらお客が上で腰をふってた

ケース②
こちらも酔っ払って店外デートしてたら、お姫様だっこされて、
お持ち帰りされそうになった(結局、振り切って逃げたらしい)

ケース③
女の子の方からお客さんに、「今日泊まりにいこ?」と持ちかけた



ケース③はめったにないけど、
この子はお客さんと片っ端から寝てて・・・しまいには、お店の女の子の彼氏とも寝て、クビになりましたとさー。

①、②で挙げた様に、アフターとか店外から枕につながるのが、
一番高い可能性をもっているのだけど、声を大にして言わせて欲しい。


ヤルのが目的じゃ、
店外の約束は取れませんよ



キャバ嬢だってそこまでバカじゃない。身の危険ぐらい察知するんですよ。ただですら、営業中は視姦され続けてるんだから


ヤリたきゃ、お金と時間をかけなさい。


※1「アフター」
 →お店の営業後、お客さんとデートすること。食事やカラオケが多い

お水の「洗礼」・・・其の壱

最初から、変なお客だとは思った。男3人と女連れ。

ただ、この団体を連れてきたのは、いつも変なのばかり引いて来る(名ばかりの)オーナーだったから、「いつものことだ、適当にやっとけばいいか」ぐらいの軽いノリだった。
席に着くなり、「おまえ、そこ座れ。水割り作れ。」と、当たり前のことに対し客からどんどん指示が。・・・やけに威圧的だけど、まぁいいか。

男3人のうち、私は一番若い(面倒なので「C」とする。ついでにCの上司らしいのを、Bとします)Cに着けられた。
水割りを作ってる横では、一番年配の男Aが連れの女性と盛り上がってる。女性は韓国の人。会話が盛り上がってるから、見守ってたら、Cが耳打ちしてきた。
C:「おれ、この接待に超緊張してるんだよ。分かってるよね?大事なのは、そちらの2人だから」

接待だったのか。でも、Aは連れの女性と盛り上がってるから、話に割り込んだら逆に邪魔になる、って伝えたら、
C:「いいんだよ、割り込めよ!」とのこと。
こいつ頭わりいなぁと思いながら期を伺ってたら、接待客のAが私の誕生日からおもむろに占いをし始めた。
A:「ワイルドなタイプの男が好きだろう?」だそうです。なんだそりゃ?と思いながらも、いいリアクション取らなきゃなぁ、と思って
「え~?なんで分かるんですかぁ?!すごーい」とあたくし。
てか、横にいるCが、「リアクション取れ!」と言わんばかりに、ずっと横腹をつついてくるのが、死ぬほどウザイ!!!!

どうやら、Aは気を良くしたらしく、連れの女性がトイレに立った時、私に女性と反対側の横隣に座るよう指示。ハイハイ、移動しますよ。で座るなり、
A:「お前は俺みたいなワイルドな男がいいんだぁ~!」と、いきなり

口にブチュー

てか、キスですね。


うちの店は、お触りの時点で禁止です。チューはありえません。
同席の女の子たち、ひいてたよ・・・そりゃそうだろなぁ・・・(遠い目)私もさすがにひきましたけど、ここでキレたり泣いたりしたら、場が盛り下がるなぁ・・・と思っちゃってね・・・こんな芸人根性要らないのにね・・・
そもそも、ボーイが注意しろよ、このボンクラどもが!!(メ -_-)q
さすがに、さっきから横でずっといきまいてたCの上司Bも、「大丈夫・・・?!」って、素で聞いてきたさ。

さらにゴキゲンになったAは、私の太ももをずっとなでつつベタベタベタベタ!こっちも、これ以上やられてたまるか、なのでガードでかわしつつ・・・

そしたら、見かねた若いボーイが
「お客様、当店はお触りが禁止ですので・・・」

・・・これが始まりだった。


(長いから続く・・・)